仕事を休まない部下を持った時には休ませるために苦労しました・・・。
上司も仕事してくれているから、無理に休めなんて言わないし。
どうしても休めない理由とかあるのかな?
こんなお悩みに回答します。
会社にいませんか?すこし昔のテレビコマーシャルに出てくるよう「24時間」働いているようなサラリーマン。
- お盆の時期や年末年始だろうが、会社に来ている人
- 体調を崩しても午前中に病院へ通院してから午後から出社
- 身内に不幸があっても午前中は出社して夕方には退社
世の中には不思議なもので、有給なんて制度をさらさら使う気のない人って存在するんですよね。
でも、実は身近にいたんですよ。
僕の部下で30代前半の独身の男性がまさにそれ。
毎年、有給休暇ほぼ使われぬまま期限を迎えて失効しているような状況。
正直、経営者にとっては頼もしい存在かもしれません。
でも、本人の体のことや周囲のことを考えると決して有給を取らないことが良いことは限りません。
本記事では仕事を休まないで働き続ける人の理由と、僕が実践した休ませる方法について紹介します。
会社に仕事を休まない人がいて困っている方、是非ご参考にしてみてください。
【事実】日本人は勤勉だから会社を休まない
そもそも日本人って真面目な人が多いんですよね。
そのため、仕事を休まないで働きつづける人がいるのが普通って感じです。
事実、厚生労働省の調査で以下のような発表がされています。
平成 29 年の1年間に企業が付与した年次有給休暇日数は労働者1人平均 18.2 日、そのうち労働者が取得した日数は 9.3日で、取得率は 51.1%となっている
出典:厚生労働省 平成30年就労条件総合調査の概況
なんと日本で働くサラリーマンのうち、平均で半分くらいしか有給が使われていません。
あくまでも平均ということを考えると、僕のように年間の消化率100%の人も一定数いることを考えると、全く有給を使っていない(消化率0%)人たちが存在することも十分ありまえますよ。
休まない人をスルーしておけない有給取得の義務化
自分の意思で会社を休まないのであれば、問題ないと思う人もいるでしょう。
でも、時代は変わりました。
2019年からはナント有給取得は義務化されています。
年次有給休暇は、働く方の心身のリフレッシュを図ることを目的として、原則として、労働者が請求する時季に与えることとされています。
しかし、同僚への気兼ねや請求することへのためらい等の理由から、取得率が低調な現状にあり、年次有給休暇の取得促進が課題となっています。
このため、今般、労働基準法が改正され、2019年4月から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者(管理監督者を含む)に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。
出典:厚生労働省 年5日の年次有給休暇の確実な取得わかりやすい解説
僕の周りだけかもしれませんが、これ意外と知らない人が多くてびっくりしてます。
確かテレや新聞などでも結構、報道されていたはずなんですけどね。
なお、社内に1人でも有給を規定通りに取得できていないと罰則の対象となるので注意が必要です。
仕事を休まない理由とは?
続いて、働かなくても給料を受け取れるという有給を使用せず、働き続けてしまう理由をご紹介します。
- 周囲に迷惑をかけてしまう
- 出世レースが気になる
- 後で仕事がたまって、忙しくなる
- 周りが休んでいない(取りづらい)
- 自分の存在の薄さが目立ってしまう
- 仕事がとにかく楽しい
上記の通り。
順番に紹介します。
周囲に迷惑をかけてしまう
自分が休むことで仕事が進まず、周囲に迷惑をかけてしまうのではないかという不安というもの。
責任感の強い人ほど、この考えを持っている印象がありますね。
会社って社員ひとりひとりに役割と、それに基づく業務があって組織で動いています。
でも、社員の1人が休むことで機能しなくなってしまうと、会社全体がうまく回らない可能性が出てきます。
例えば、経理の担当者が休むことで、会社のお金の入出金ができなくなってしまうと、取引を進められないなんてこともありえます。
一番わかりやすいのは社長ですかね、重要な決定事項を承認する人がいなければ部下たちは、承認以降の仕事を進められなくなります。
一方で、周囲に迷惑をかけないように、予め休む日の前までに仕事を調整しておけば、未然に防ぐことができそうですけどね。
出世レースが気になる
仕事の成果を同僚よりも早く、大きくあげたいと思っている人は休むのに抵抗を感じてしまいます。
また自分が休んでいる間に、同僚に差をつけられてしまうのではないかという不安もあります。
わかりやすくお伝えすると、プロ野球とかのスポーツ競技。
レギュラーを獲得するためには、当然ながら周りとの競争に勝たないといけないわけで、日々の練習は欠かせません。
普通の会社では、練習という概念はなく常に本番での戦いとなるため、より力が入ってしまいそうですね。
そうすると、余計に仕事は休まないと考えてしまう人もいるでしょう。
ちなみに僕は収入目的での出世は望まず、既に副業にシフトしています。
「出世に興味なくてOK。収入を増やしたいなら副業がおすすめ」をご覧ください。
休むとその分だけ仕事がたまって忙しくなる
自分がやらなければならない仕事の量を減らせないとなると、簡単には休めないという人もいます。
有給を取得したことで、翌日以降の仕事量は増えて、最終的には自分が苦しくなってしまう感じですね。。
例えば、工場などで働いて1ヶ月で生産する量(ノルマ)が決まっている場合、休んでいる日は何も生産できません。そのため、翌日以降は残業で対応しなければなりません。
残業するくらいだったら、会社を休まずに毎日働いていたほうが楽という感覚の人もいるかもしれません。
ただし、これは本来は会社がしっかりとマネジメントを行って、休みやすい環境を提供するべきですね。
わざと休めないような状況に会社がしているならブラック企業ですので、転職を考えるのも1つの手ですね。
「会社のためではなく自分のために働くべき3つの理由【仕事より大切なこと】」も合わせてどうぞ
周りが休んでいない(取りづらい)
周囲が一生懸命仕事をしているのに、自分だけ休むなんて気まずい・・・と感じる人もいます。
特に自分がお願いしている業務のことで同僚が深夜まで働いている状況とかだと、休むのが申し訳ない気持ちになりますよね。
でも、それぞれに役割があって、それに対して会社から給料が支払われているので、気にしすぎる必要はありません。
周りの人だって当然休むことはあるので、あとはタイミングだけ気にしておけばOKです。
ちなみに僕は、休日に仕事をして平日休むことだってありますよ。
自分の存在の薄さが目立ってしまう
これまでの理由とは真逆の話。
自分が休んでも会社は何事もなかったようにまわってしまうと、自分の存在する意味がない状態が証明されることを恐れてしまう人もいます。
例えば、定年まで働きたいと思っているけれども、仕事で思うような成果が出せずにリストラの対象になるのではないかと不安に思っている人。
最近は人手不足といいながらも、一方で上場企業などでは早期退職を募集するところが増えていますからね。
毎日休まずに会社へ出社して一生懸命に働いていることを自己アピールの1つと考える人もいるでしょう。
仕事がとにかく楽しい
世の中には僕のように辛いと思いながら仕事をする人がいる一方で、仕事が楽しくて仕方ないという人がいるのも事実。
もはや仕事というよりゲームをプレイしているような感覚です。
こんな人はわざわざ休んで、自宅で静かにしているような状況は退屈なわけです。
当然、仕事を休むことはかえってストレスぐらいな感覚なので、わざわざ休日以外に有給を取得するなんて発想は毛頭ありません。
仕事を休まない人を休ませる方法
ということで、ようやく本題。
僕の部下にいた「仕事を休まない人」へ実践した方法を紹介します。
成果を先にお伝えすると、有給を年に8日ほど休ませることに成功しました。
ちなみに事前の面談で本人が休まない理由を聞いたところ、仕事を休むことで周囲に迷惑がかかる可能性があることへの不安が主な理由でした。
具体的に行った内容は以下の通り。
- 研修など社外活動に参加させる
- 休むことも仕事の一部と捉えてもらう
順番に解説します。
研修など社外活動に参加させる
本人をセミナーや研修などに参加させて、強制的に社内で仕事をしない日をあえて作るようにしました。
つまり、会社側が仕事を休んだ時を再現したような感じです。
このことにより、本人が不安に思っていた「仕事を休むことで周囲に迷惑がかかる」という不安を払拭させることが目的。
実際、本人は1日会社を空ける日の前日までに、しっかりと引き継ぎを行ったりして周囲への気配りをしてくれたおかげあり、特に本人が不在になったことで周りが迷惑になるようなことはありませんでした。
あとは本人が再び出社したタイミングで、その事実を伝えればOK。
有給を取得したとしても、周囲に迷惑がかかるようなことがないことを認識できたことで、本人の中で休みを取ることへの抵抗をなくすことができました。
休むことも仕事の一部と捉えてもらう
これは直接本人に面と向かって伝えただけ。
そのため、あまり効き目はないかと思ったのですが、翌週には旅行へ行くという理由で二日間も有給を取得してくれました。
ちなみに、僕の中では筋トレと同じ理論です笑
以下、具体的に伝えた事を並べてみました。
- 毎日仕事を一生懸命やることは素晴らしいことですが、必ずしも毎日同じだけ良いパフォーマンスを発揮できるとは限らない。
- 仕事で大切なことは真面目に働くことよりも成果を出すこと。
- 仕事のしすぎで疲れてしまったり、体調が悪い中で働き続けても良い結果を出せるわけではない。
- 時にはリフレッシュし、しっかり体を休めることも仕事の中の1つ。
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仕事を休まない人の理由と対処法(まとめ)
仕事を休まない人が働き続ける理由と、僕が部下に実践した休ませる方法について紹介しました。
ただお金のためで働いている人もいれば、仕事が好きなことを実現する手段だったり、別の目的であったりなど、仕事をする理由は様々。
休まない人にも何かしら事情があるので、もしあなたがマネジメントをする立場であれば、しっかりと理由を聞いた上で、どうすれば本人が納得して仕事を休むことができるのか一緒に考えてあげてください。
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